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歩行者の死亡事故で加害者側が賠償責任を否定するも過失割合2:8を前提に裁判上の和解が成立した事例


 歩行者と中型貨物自動車との死亡事故について、加害者側保険会社が当初、被害者:加害者=8:2という過失割合を主張したため、訴訟を提起しました。訴訟では、加害者が賠償責任そのものを争った事例です。

 被害者本人から事故状況を確認することができず、ドライブレコーダー映像も事故態様を決定づけるものではありませんでした。そこで、実況見分調書の写真や道路交通法の規定などをもとに事故態様と過失割合を主張しました。

 最終的に、被害者:加害者=2:8という当方主張の過失割合を前提とした裁判上の和解が成立しました。

 歩行者と自動車の交通事故です。被害者は、車道と歩道の間に、しゃがみ込んでいたところ、中型貨物自動車と衝突し、左椎骨動脈損傷、急性硬膜下血腫、第3・4頚椎棘突起骨折、第3頚椎椎体骨折の傷害を負い、搬送先の病院で死亡した事案です。

 ※この事故態様は、裁判で当方が主張したものです。

 まず、自賠責保険に対する被害者請求を行いました。

 自賠責保険の被害者請求後に、加害者側の保険会社と示談交渉をしました。加害者側保険会社は、被害者:加害者=8:2の過失割合を主張しました。しかし、加害者側保険会社が主張する過失割合を前提とすると、自賠責保険から支払われた金額を控除した結果、加害者側に請求できる損害賠償額が残らないことになります。

 そこで、当事務所では、加害者側が主張する過失割合を争い、損害賠償請求訴訟を提起しました。

 訴訟では、実況見分調書の写真やドライブレコーダー映像などの客観的資料を検討し、道路交通法上の注意義務も踏まえて、被害者よりも加害車両側の過失が大きいことを主張しました。

 保険会社との間で、過失割合に争いがありました。当方の主張は、被害者:加害者=2:8です。

加害者側は「被害者:加害者=8:2」を主張

 保険会社は、当初は、被害者:加害者=8:2の過失割合を主張していました。保険会社主張の過失割合だと、損害賠償額から自賠責保険の既払金を控除すると、マイナスになってしまいます。そこで、訴訟提起しました。

訴訟では「そもそも賠償責任がない」と主張

 その後の訴訟で、保険会社は、事故直前に被害者が道路に倒れこんだので、そもそも賠償責任はないと主張しました。

被害者本人から事故状況を聞くことができないという難しさ

 本件は、死亡事故です。したがって、被害者から事故態様を聴取することはできません。また、加害車両にドライブレコーダーが設置されていました。しかし、その映像も決め手になるようなものではありませんでした。

 そのため、実況見分調書の写真からの推測や、道交法の規定から、加害者の過失割合の方が大きいという主張を展開しました。

 最終的に、被害者:加害者=2:8という当方の主張する過失割合を前提として、裁判上の和解が成立しました。

 加害者側は、交渉段階では被害者の過失を80%と主張し、訴訟では加害者に賠償責任がないとの主張までしていました。そのような状況から、当方が主張していた過失割合を前提とした解決に至った事例です。

 事故態様や過失割合を保険会社から争われている場合でも、保険会社の主張がそのまま最終的な結論になるわけではありません。

 とくに死亡事故では、被害者本人から事故状況を聞くことができず、事故態様の立証が難しくなることがあります。その場合でも、実況見分調書、現場写真、ドライブレコーダー映像などの客観的資料を検討することで、事故態様や過失割合を争える場合があります。

 加害者側から大きな過失割合を主張されている、あるいは賠償責任そのものを否定されている場合は、提示された内容だけで判断せず、交通事故に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

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