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脊柱・その他の体幹骨の後遺障害


脊柱・その他の体幹骨の後遺障害の概要

 脊柱の障害とその他体幹骨の障害に分類されます。脊柱の障害は、①変形障害と②運動障害があります。その他体幹骨の障害は、変形障害があります。

 脊髄損傷に伴う麻痺などの障害については、脊柱の障害ではなく、神経症状として評価しています。

脊柱の後遺障害

 脊柱の後遺障害としては、上記の①変形障害と②運動障害の2つがあります。以下、それぞれの概略を見てみましょう。

脊柱の変形障害

 脊柱の変形障害は、次の3つが後遺障害の等級として定められています。

脊柱の変形障害

(1)脊柱に著しい変形を残すもの

(2)脊柱に中程度の変形を残すもの

(3)脊柱に変形を残すもの

 (1)と(2)は、脊柱の後彎又は側彎の程度によって等級の評価をします。脊柱の後彎の程度は、脊椎圧迫骨折・脱臼などにより前方椎体高が減少した場合に、減少した前方椎体高と後方椎体高の高さを比較することで評価します。脊柱の側彎の程度は、コブ法による側彎度によって評価します。

 (3)は、画像によって脊椎圧迫骨折が確認できた場合に等級評価をします。

 ※脊柱変形障害の後遺障害認定のポイント参照

脊柱の運動障害

 外傷に起因する脊椎の圧迫骨折等による脊椎固定術や項背腰部軟部組織の器質的変化による頚部・胸腰部の運動障害として等級評価をします。

 画像上、脊椎圧迫骨折などの器質的変化が認められない場合は、運動障害として後遺障害が認められることはありません。

 ※脊柱運動障害の後遺障害認定のポイント参照

脊柱の後遺障害等級

 後遺障害の等級は次のとおりです。変形障害について、脊柱に中程度の変形を残すものが8級に準じるものとして取扱われています。

脊柱の後遺障害 後遺障害等級 後遺障害の程度
変形障害 6級5号 脊柱に著しい変形を残す
8級相当 脊柱に中程度の変形を残す
11級7号 脊柱に変形を残す
運動障害 6級5号 脊柱に著しい運動障害を残す
8級 脊柱に運動障害を残す

その他体幹骨の後遺障害

 鎖骨、肋骨、胸骨、肩甲骨、骨盤に骨折後の変形が外部から確認できる場合、変形障害として評価します。脊柱及びこれらの体幹骨以外の変形障害は、後遺障害等級認定表に記載されていないので、変形障害の後遺障害とは認められません。

 ※その他体幹骨の後遺障害認定のポイント参照

その他体幹骨の後遺障害等級

 鎖骨、肋骨、胸骨、肩甲骨、骨盤に著しい変形を残すものは、12級5号が認定されます。

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