交通事故の損害の費目のうち,積極損害の装具・器具購入費を取り上げます。

装具・器具購入費

 車いす,義足,電動ベッドなどの装具・器具の購入費は,症状の内容・程度に応じて必要かつ相当な範囲で損害として認められます。

 これらの装具・器具の中には,一定の期間内に交換が必要なものがあります。交換が必要な場合は,装具・器具が必要な期間の範囲内で将来の費用についても損害として認められます。

装具・器具の具体例

 車いす,義足,電動ベッド以外に,メガネ,コンタクトレンズ,歩行補助器具,盲導犬費用,ポータブルトイレ,ギプスベッド,水洗トイレ付ベッド,介護支援ベッド,エアマットリース代,リハビリシューズ,エキスパンダー,頸椎装具,コルセット,サポーター,義足カバー,折り畳み式スロープ,歩行訓練器,リハビリ用平行棒,介護用浴槽,吸引器,入浴用いす,体位変換器,脊髄刺激装置,口腔洗浄用具などが挙げられています。

購入の必要性・相当性

 交通事故による被害者の症状の内容,程度に応じて,装具・器具購入費が損害として認められるので,被害者はその必要性,相当性を主張・立証する必要があります。

 領収書,見積書,明細書,カタログ,被害者の生活状況に関する報告書や陳述書によって立証していくことになります。さらに,医師の意見書を提出することも考えられます。

将来の費用

 一定期間で交換が必要な装具・器具の場合は,将来の費用も損害として認められることがあります。将来の費用については,取得価額相当額を基準として,使用開始時と交換を必要とする時期に対応する中間利息を控除します。

 装具・器具の耐用年数について立証が必要になります。医師やメーカーの耐用年数に関する意見書や厚労省・自治体が公表している装具・器具の耐用年数に関する使用が証拠として考えられます。