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後十字靭帯損傷の後遺障害


交通事故による後十字靭帯損傷損傷の後遺障害を取上げます。

後十字靭帯(PCL)損傷

 PCLは、前外側線維束・後内側線維束の2つの線維束から構成される靭帯です。大腿骨顆間窩内側前方から脛骨高原後方に付着します。脛骨後方安定を制御しています。

 PCL損傷は、スポーツや交通事故で膝関節70~80度屈曲位で膝前面を打撲する動作で受傷します。

後十字靭帯損傷の診断

 sagging徴候が見られれば、PCL損傷が疑われます。MRI画像では、PCL自体の断裂を描出できます。

後十字靭帯損傷の治療

 後方不安定性があっても、不安定感を有することが少なく、保存的療法がまず選択されます。受傷直後はRICE処置を行い、運動療法を行います。

 保存的療法で3か月を経過しても不安定感が強い場合や軟骨損傷や半月板損傷を伴っている場合は、靭帯再建手術を行います。

後十字靭帯損傷の後遺障害

 前十字靭帯損傷の場合と同様、膝関節に、動揺間接が残ることがあります。動揺間接が後遺障害として等級認定されるには、ストレスXPを撮影することが必要になります。

後十字靭帯損傷の後遺障害

常時硬性補装具の装着を必要とする程度のもの:準用8級が想定されます。

時々硬性補装具の装着を必要とする程度のもの:準用10級が想定されます。

重激な労働等の際以外は硬性補装具の装着を必要としないもの:準用12級が想定されます。


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