膝蓋骨脱臼

 膝蓋骨は,大腿四頭筋に対する滑車機能を有し,大腿骨の膝蓋溝との関節適合性と内外側の伸筋支帯(内側膝蓋大腿靭帯)と外側膝蓋大腿靭帯にて動きが支持されています。

 膝蓋骨内側面の形成不全,膝蓋骨高位,膝蓋大腿溝の低形成,Q角(大腿四頭筋の作用する方向と膝蓋腱の方向)拡大などが脱臼の要因とされています。

 ジャンプの着地など大腿四頭筋が強く収縮した際に発生しやすく,膝蓋骨が大腿骨に対して外側に脱臼し,内側膝蓋大腿靭帯を損傷します。

膝蓋骨脱臼の診断

 初回脱臼の場合,膝蓋骨内側縁,大腿骨内側の圧痛・腫脹が見られます。反復性の場合は,膝崩れ,膝蓋骨の外方変位,異常可動性が見られます。

膝蓋骨脱臼の治療

 初回脱臼は,保存的治療が中心です。活動性制限やテーピング,装具装着,運動療法などが行われます。

 脱臼を繰り返す場合や,初回脱臼であっても靭帯剥離骨折,骨軟骨骨折を伴う場合は手術が行われます。

膝蓋骨脱臼の後遺障害

 反復性脱臼が後遺障害として残ることがあります。反復性脱臼は,機能障害として12級7号が想定されます。

 また,局部の神経症状として,12級13号又は14級9号が認定されることもあります。局部の神経症状の12級と14級の違いは,他覚的所見の有無です。